学長メッセージ
Last Update : 2012-04-04 14:47
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| 国立大学法人 東京海洋大学長 岡本信明 |
東京海洋大学は、2003年10月に東京商船大学と東京水産大学が統合して誕生した、海洋・海事・水産分野の教育・研究を担う我が国唯一の海洋系総合大学です。本学の前身である東京商船大学と東京水産大学は、ともに創基140年を迎えようとする長い歴史と格式の高い伝統を有し、第70代内閣総理大臣、鈴木善幸氏をはじめとする幾多の有為な人材を世に送り出してきました。
本学は、その伝統を継承し、海洋に関する新たな取り組みを加え、社会からの付託に応えるべく、教育研究の一層の発展充実に努め、我が国唯一の海洋系総合大学として、「国際的に活躍する産官学のリーダーを輩出する世界最高水準の卓越した大学」を目指します。
地球表面の約70%を占める海洋は、多くの生命を育むとともに生命に不可欠な酸素の重要な供給源でもあります。魚介類をはじめとする多くの食料を太古の昔から人々に供給し、遠く離れた島々や大陸間を船の往来で結び付ける役割も果たしてきました。航空機の発達が著しい現代においても、周囲を海に囲まれた我が国の国際貿易貨物のほとんど(重量で99.7%)は海上輸送によっています。近年は、海底石油資源の利用ばかりでなく、将来エネルギーとして期待されているメタンハイドレードや先端通信機器等に必須とされるレアメタルの供給元としても海洋が注目されるようになり、地球気候の安定化に欠かすことができない存在としても広く認識されるようになりました。
このように、人類社会の持続的な発展を維持・促進するための海洋の役割は益々大きくなっており、本学への社会の期待は極めて大きいと認識しています。
大学の使命は「知の創造・知の継承・知の活用」を通じての人材育成にあることは言うまでもありません。人間の営みと深いかかわりがある海洋・海事・水産分野の教育・研究を担う東京海洋大学では、実証性に裏打ちされた人類社会への貢献を意識した学問の研究を心がける必要があります。すでに実証されている事象や現象をどのように人類社会に役立てるかを研究することの重要性は言うに及ばず、実証されていない事象や現象の解明にも果敢に取り組み、その成果を人類社会に還元していきます。東京海洋大学は「知の創造・知の継承・知の活用」を遺憾なく発揮するための土壌を熟成していきます。
東京海洋大学の教育・研究環境の特色として、「海鷹丸」をはじめとする大型練習船4隻の保有と充実したフィールド教育研究センターの付設を挙げることができます。練習船を活用しての南極海域の国際共同調査や東日本大震災による海域被害調査・復興支援等を積極的に展開しているほか、フィールド教育研究センターでは魚介類等の生理・生態・繁殖等に関する実験・実習が活発に行われています。これら練習船やフィールド教育研究センターの活用に象徴される、本学の基本姿勢である現場・現物重視の教育研究を一層推進します。
また、本学は世界の89大学等と大学間交流協定を結び、総学生数の10%に及ぶ200有余人の外国人留学生を受け入れております。今後、外国人留学生の受入れと日本人学生の派遣を一層進め、人と人との信頼関係の構築を基本とした実のある国際交流を進めていきます。
東京海洋大学における教育・研究は、東京海洋大学で働くことへの教職員の誇りと向上心によって支えられており、教職員が課題に積極的に取り組む姿を見て、学生は育ちます。本学の140年に及ぶ歴史と伝統、そして本学が輩出してきた歴代の優駿なる人材は、その証と言えるでしょう。
東京海洋大学長として私は、教職員が誇りと向上心を一層持てるように教育・研究環境の整備に努め、海洋・海事・水産分野での世界最高水準の卓越した大学を教職員とともに築き、日本の繁栄と世界平和に貢献する有為な人材を育成することをお約束いたします。
国立大学法人 東京海洋大学長 岡本 信明