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平成28年度 東京海洋大学 公開講座 「震災復興を支える水産技術開発等への取り組み」
Last Update : 2016-09-08 15:31
平成28年度 東京海洋大学 公開講座 「震災復興を支える水産技術開発等への取り組み」
東日本大震災以降、本学は様々な復興支援活動に取り組んで参りました。今回の公開講座では、その取り組みの中で本学の教員が取り組んだ、水産物を中心とした食品(加工業)にかかわる最新の技術開発・先端研究に関して、基礎となるサイエンスも含めて講義し、それら技術や研究成果を用いて復興へどのように貢献したのか、などについてサイエンスベースで広く一般市民に知ってもらいたいと考えています。震災復興そのものを中心とした内容ではなく、本学で開発した最新の技術や研究成果を水産業の発展にどのように寄与できる(できた)のかという視点を軸に、環境と人と食との関わりなども含め、食に関する最新の技術や研究成果を幅広く紹介します。
写真:東京海洋大研究室での新商品の開発(大迫一史 提供)
実施期間 |
実施期間 平成28年10月22日(土) |
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プログラム(日程の入れ替えの可能性があります |
講義 10月22日(土) [1]10:15~10:45「通電加熱による水産物の高付加価値化」 東京海洋大学学術研究院 教授 岡﨑 惠美子 通電加熱(ジュール加熱)は電気抵抗体である食品に電気を流すことで食品自体が自己発熱して加熱される仕組みであり、省エネ、省コストなどの優位性が被災地復興支援に役立つ技術として期待されている。本講演では、これまでに通電加熱によって水産加工品の高品質化や省コスト化に取り組んだ応用例について紹介する。 [2]10:50~11:20「水産物の超高品質凍結保存技術の開発」 東京海洋大学学術研究院 准教授 渡邊 学 我が国では古くから水産物の凍結保存が利用されているが、凍結させないものに比べると味が劣るということが定評となっている。本講演では、最新の科学技術を活用して、未凍結品と同様、あるいはそれ以上に美味しい凍結水産物を実現するために、我々が進めている研究を紹介する。 [3]11:25~11:55「MRIを用いた非破壊検査による高品位水産物の評価」 東京海洋大学学術研究院 教授 松川 真吾 MRIを用いて、ウニ、カキ、ナマコなどの高品位水産物を非破壊で検査する方法について、原理の解説と応用 例の紹介を行う。 [4]13:15~13:45「東北における閉鎖循環式養殖の可能性とエネルギー利用」 東京海洋大学学術研究院 助教 遠藤 雅人 東日本大震災以降、様々な地域で水産復興の一環として閉鎖循環式養殖が検討されてきた。閉鎖循環式養殖は陸上において飼育水を循環濾過し、再利用することで海洋汚染を防止できたり、飼育される水産生物の最適環境を創出できるなどのメリットを持ち合わせている。また、再生可能エネルギーの生産、特に発電を行う際に発生する熱などを有効に利用できることも大きな利点である。今回はこれまで行ってきた我々の取り組みについて解説する。 [5]13:50~14:20「岩手県産フノリの活用について」 東京海洋大学学術研究院 助教 田代 有里 岩手県沿岸のフノリは春になると藻体内空隙に砂が入り込むことがあるために、食用として出荷できず未利用対象となるものがある。本研究では、その熱水抽出液が粘度等の物性面が冬季に採集されたフノリよりも優れていること、糊料等の工業原料としての利用が期待できることなどを紹介する。 [6]14:25~14:55「沿岸(里海)由来乳酸菌・酵母の分離と応用」 東京海洋大学学術研究院 准教授 久田 孝 環境中に生息している微生物は基本物資の循環に大きく貢献し、その一部は土壌や発酵食品、残渣・廃液処理等を介して、人々の暮らしとかかわっている。われわれは身近な沿岸域=里海環境から分離される乳酸菌・酵 母のうち、人間にとって有用な機能を持つものを里海乳酸菌・里海酵母と位置づけ研究を行っている。今回は三陸沿岸域からの乳酸菌・酵母の分離と応用例について紹介する。 [7]15:00~15:30「東北地方での新製品の開発事例の紹介」 東京海洋大学学術研究院 准教授 大迫 一史 本学では、震災復興への一助となるべく、東北地方の水産物を利用した水産加工品開発の手助けを行っている。今回、岩手県の宮古水産物商業協同組合および本学共同での新商品開発への取り組みについて紹介する。 [8]15:35~16:05「天然抗酸化成分の機能性紹介と水産資源の品質向上に向けた応用」 東京海洋大学学術研究院 准教授 小山 智之 キノコ類に含まれるエルゴチオネイン、米ぬかに含まれるガンマオリザノールなどの天然抗酸化成分の健康機能を解説するとともに、シロサケ稚魚の生育促進や生鮮魚介類の品質保持に向けた応用例を紹介する。 [9]16:10~16:40「森川海を基調とした環境教育により実感する"食の本有的 価値"の定義とその可能性-被災地の内発的復興を目指して-」 東京海洋大学学術研究院 准教授 佐々木 剛 地域にある食の本有的価値(森川海と人との時空間的つながり)を理解・共有することによって人々の共感力を高め,ひいては森川海が一体となった地域のレジリエンス,持続可能性が高まっていく」との考えを紹介する。 ※ 開講式及び閉講式・修了証書授与を次の日時で予定しています。 開 講 式 10月22日(土)10:00~10:15 |
会場及び日時 |
会場 東京海洋大学品川キャンパス 白鷹館2階 多目的スペース1 (東京都港区港南4-5-7) |
募集人数 |
募集人数 100名(先着順)(高校生以上の方を対象とします。) |
募集期間 |
募集期間 平成28年9月20日(火)~30日(金)(必着) 受講の決定等は、別途ご連絡します。 |
申込方法 |
申込方法 郵送又はFAXの場合 「平成28年度10月 東京海洋大学公開講座申込書「震災復興を支える水産技術開発等への取り組み」に必要事項を記入の上、上記募集期間中に到着するよう下記「申し込み・お問い合せ先」に郵送又はFAXでお申込ください。申込書は東京海洋大学ホームページからダウンロードできます。 電子メールの場合 ①所属 ②氏名(ふりがな)③年齢 ④住所 ⑤電話番号・FAX番号 以上を記載の上、下記メールアドレスあて送付願います。 ※メールの件名を『平成28年度10月公開講座申込』としてください。 |
受講料金 |
受講料金 5,200円 ※高校生は1,000円 ※受講決定等の連絡の際に、受講料金の振込方法をお知らせします。 ※期間中1講座の受講も可能ですが、受講料金は上記金額となります。 |
申し込み・お問い合せ先 |
申し込み・お問い合せ 東京海洋大学総務部国際・研究協力課 研究協力係(林、川崎) 〒108-8477 東京都港区港南4-5-7 TEL:03-5463-4197 FAX:03-5463-0359 E-mail:kouza2016@m.kaiyodai.ac.jp ※東京海洋大学ホームページ:http://www.kaiyodai.ac.jp/index.html |
アクセスマップ |
・JR線、東海道新幹線及び京浜急行線「品川駅」港南口(東口)より正門まで徒歩10分 ・東京モノレール「天王洲アイル駅」からふれあい橋をわたり正門まで徒歩15分 ・りんかい線「天王洲アイル駅」からふれあい橋をわたり正門まで徒歩20分 ※品川キャンパスへは、公共交通機関を利用してご来場ください。 |