東京海洋大学

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教育・国際交流Education and International exchange

拠点大学交流事業(終了)

拠点大学交流事業

拠点大学:東京海洋大学
新世紀における水産食資源動物の生産技術及び
有効利用に関する研究

Productivity techniques and effective utilization of
aquatic animal resources into the new century

The JSPS Core Unicersity Program
Tokyo University of Marine Science and Technology
Kasetsart University

要約

21世紀の水産業は、国連海洋法条約のもとに、沿岸海域では海洋環境を保全しつつ増養殖業による水産資源の増産、沖合海域では魚類資源の持続的生産および水産資源の高度利用を基本にして発展して行かねばならない。今後も増え続ける人口を養い、その生活を維持するために食用魚介類に対する需要は世界的に強まっている。我国とタイの水産の研究に従事する研究者は21世紀の水産業発展に貢献するため、深く連携をとりながら、高度な技術を駆使した、持続的産業として、水産業を発展させねばならない。

このために日本とタイ両国間の共同研究により、以下の3つの柱で産業の発展と国民の動物性タンパク質の確保に向けて取り組むものである。(1)魚介類の種苗生産技術および飼育技術の改良、新しい養殖飼料の開発、養殖場の環境浄化、さらに、魚介類の病気の防疫体制が確立されること等により、養殖生産量の増加、(2) タイ沿岸の水産生物に対する適切な資源量の評価ならびに資源解析結果に基づく漁具・漁法等の漁業技術の改良・開発により、生態系を維持した管理型漁業への推進・定着化、(3)未知海洋資源の効率的利用が図られ、付加価値向上の技術開発、ならびに(4)先端加工貯蔵技術の開発により、熱帯水圏特有の悪条件にも長期保存が可能な水産食品の製造。

本プロジェクトでは10年間の事業期間を4年(第1フェーズ)、3年(第2フェーズ)、3年(第3フェーズ)に分け、第1、2フェーズのそれぞれ終了時に研究進捗状況等をプロジェクト内で評価し、修正変更することとしている。平成16年度から第2フェーズへと移項し、研究プロジェクトに修正変更を行い、進行している。第1フェーズの各研究グループにおけるこれまでの研究成果は次のとおりである。

1. 遺伝子工学的手法による魚介類の改良

クルマエビ類の生体防御関連因子の分子レベルの研究、トランスジェニックエビ作出のための遺伝子発現系の開発、DNAマーカーを用いた野生集団における遺伝的変異性検出法の開発等を行っている。

2. 病理組織学と分子生物学的手法を用いた養殖魚介類の感染症に関する研究

タイと日本の両国で問題となっている微生物感染症について、病原体の検出診断技法の開発、感染魚における病理組織学的検討、病原性因子の解析ならびに防除法としてのプロバイティクスに関する研究を行なっている。

3. 環境悪化したエビ養殖池の修復と完全閉鎖系養殖システムの構築

放置されたエビ養殖池の再生技術の開発、閉鎖系養殖システムの構築、養殖シミュレーション手法の開発、White spot virus抗体検出法の開発を行っている。

4. 水産資源生物の持続的開発に関する日タイ比較研究

漁業技術関連の研究については、トロール漁法の混獲防除技術並びに沿岸域資源管理の2項目をとりあげて研究を実施している。また、魚類、甲殻類、頭足類等の水産重要種についての資源生物学に関する研究を展開している。

5. 水産加工食品の品質改良に関する研究

タイ産魚種の肉質について生化学的に研究すると共に、変性過程を測定する技術についても研究開発している。

6. 水産加工食品および廃棄物の付加価値利用

未利用水産物の利用としてイカ類内臓中の抗酸化成分の探索、タイにおける重要な産業であるシルク産業において未利用な蚕さなぎの有効利用法の開発について研究を行い、有用物質の存在を明らかにしている。

Summary of the project

Background & Object of Research

Japan is one of the biggest seafood consuming countries in the world and it imports a lot of its seafood requirement including its by-products from Thailand. This international trade is good not only for the industry of Thailand but for Japanese consumers as well. Hence, there is a need to support and expand such beneficial relationship. To do this, it is necessary to develop new scientific technologies that are more efficient than that of present day methods. In addition, world population is increasing and so is the demand for seafood. It is therefore imperative to produce more seafood supply to support present and future populations. Fishing and aquaculture are envisioned to be useful technologies for this purpose. However, there is a need to develop some technologies for stable and high performance fishing and for the production of fish and shellfish having high quality traits for cultivation such as disease resistance, fast growth, and efficient adaptive capabilities in response to environment. The objective of our research is to develop productivity techniques for the effective and efficient utilization of aquatic animal resources into the new century. This research will be able to provide innovative technologies for high performance production system, which will be of great use to the fishing and, fish and shellfish cultivation industries and other related industrial sectors.

Research Subject

The cooperative research projects entitled "Productivity techniques and effective utilization of aquatic animal resources into the new century" will include aquaculture, fisheries science and technology, and food science and technology. The core university system in this program is divided into three terms, the first term being 2000 - 2003, 2nd term from 2004 - 2006, and third term inclusive of 2007 - 2009. There are three major scientific projects: (1) Development of new technology for aquaculture using molecular biological techniques to produce genetically improved or selected fish and shellfish to in turn, produce high quality food animals. This study will identify prevention methods and to combat infectious diseases in aquaculture using histopathological and molecular biology techniques, and will also target the renovation of deteriorated aquaculture farming areas in this project. (2) Comparative studies on fishing technology, from the perspective of environmental impact and the gear selectivity for optimum development on a sustainable base, through technical improvements by transferable management tools from responsible fishing operations. (3) Improvement of seafood quality and value-added utilization of fishery products and by products. This study will focus on the improvement of fish and shellfish meat quality being utilized as seafood and, development of high value utilization of aquaculture wastes for industries.

1. 事業の目標

我国は世界第一位の水産物輸入大国であり、タイからも多くの水産物を輸入している。我国とタイの水産学研究者は共同で、互いの国の産業の活性化と産業を支えるための科学技術の基盤を発展させる必要がある。また、世界レベルで今後も増え続ける人口を養い、その生活を維持するために食用魚介類に対する需要は世界的に強まっている。これらのことから、我国とタイの水産の研究に従事する研究者は21世紀の水産業発展に貢献するため、人的交流や共同研究により深く連携をとりながら、高度な技術を駆使した、持続的産業として、水産業を発展させることを目的として本事業に取り組んでいる。

両国間の共同研究プロジェクトとして、3つの大きな柱を立てている。

  1. 水産食資源動物の生産及び管理技術の開発:養殖生産量の増加を目指し、バイオテクノロジーによる食として有用な魚介類生産技術開発、養殖場の環境浄化、魚介類の病気の防疫体制が確立に関する研究が行われている。
  2. 資源再生産・管理型漁業に関する研究:タイ沿岸の水産生物に対する適切な資源量の評価ならびに資源解析結果に基づく漁具・漁法等の漁業技術の改良・開発により、生態系を維持した管理型漁業への推進・定着化を実施するための研究が展開されている。
  3. 水産食資源の有効利用と付加価値向上のための技術開発:未知海洋資源の効率的利用が図られ、付加価値向上の技術開発によりタイにおける先端加工貯蔵技術の開発により、熱帯水圏特有の悪条件にも長期保存が可能な水産食品の製造技術開発に関する研究が行われている。

本プロジェクトでは3つの柱のなかで5〜6のサブプロジェクトを設け、10年間の事業期間を4年(第1フェーズ:平成12-15年度)、3年(第2フェーズ:平成16-18年度)、3年(第3フェーズ:平成19-21年度)に分け、第1、2フェーズ終了時に研究進捗状況等をプロジェクト内で評価し、修正変更することとしている。平成16年度から第2フェーズへと移項し、研究プロジェクトに修正変更を行い、進行している。共同研究に関するシンポジウムは初年度を除き、毎年開催している。その際、両国の実行委員により、共同研究の進捗状況や今後の事業の方向や展開にしいて議論し、本事業がよりよくなるように努めている。

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