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東京海洋大学についてAbout TUMSAT

平成27年度東京海洋大学入学式における学長式辞

本日ここに集われた学部・水産専攻科・大学院への入学・進学生の皆さん、また、すでに航海訓練中の乗船実習科の皆さん、おめでとうございます。これまで親身になって皆さんを支えてこられた保護者の皆様、さぞお喜びのことと存じます。

ご来賓の本学同窓会の楽水会会長 田畑様、海洋会会長の豊田様をはじめ、経営協議会委員、名誉教授の皆様、および列席の本学理事・副学長・監事・学部長・研究科長および教職員一同とともに、心からお祝いしたいと思います。また、本日は本学同窓生であります衆議院議員小野寺五典代議士にご列席いただきました。この場をお借りして御礼申し上げるとともに、後ほどご祝辞を賜りたいと存じます。

それでは、この良き日に、東京海洋大学を代表し、一言お祝いの言葉を述べさせていただきます。

東京海洋大学は2003年10月に統合した比較的新しい大学ですが、その前身であります東京商船大学と東京水産大学は、1875年と1888年にそれぞれ設立された歴史と伝統のある大学です。東京商船大学の前身であります三菱商船学校は三菱財閥を創業した岩崎弥太郎が設置したもので、今年で140周年を迎える記念の年であります。東京海洋大学は旧両大学の伝統のみならず個性と特徴を継承していると共に、国内唯一の海洋系大学として「海を知り、海を守り、海を利用する」をモットーに教育研究を行い、我が国が海洋立国として発展していく、中心拠点としての役割を果たすべく、努力しております。

最初に、昨今新聞などでも取り上げられております本学の3学部構想について少し説明させていただきます。大学改革の一環として本学は、平成29年度から現在の2学部から3学部に改め、新たに「(仮称ですが)海洋環境エネルギー学部」を立ち上げ、新入生を受け入れるべく、大学を挙げて現在取り組んでおります。新学部は、大気から海底までの総合的な海洋科学に関する理解を基礎に、海洋自然エネルギー・海底資源の利用、海洋環境の保全・修復等で、国際的に活躍できる高度な専門人材養成を図り、海洋開発産業の創出に貢献することを目指しています。大学院の新たな専攻も同時に立ち上げる予定です。

なお、旧来の海洋科学部は海洋生命科学部と名称を変更し、水産生物や食品のバイオに関する教育・研究を推進し、海洋分野でのライフサイエンス技術にもとづくイノベーションの拠点を目指します。水産・海洋政策についても引き続き推進します。海洋工学部は海事や流通情報に関する教育研究に加えて、海洋の利用に関わる多様な工学技術についても重点的に教育研究する体制に移行します。皆さんは、今の学部あるいは専攻のまま卒業するまで在籍することになりますが、大学の発展を一緒に体験していただければと思います。

本学ではアドミッションポリシーに基づき、学部では、海洋・海事・水産学的視点から、国際的な視点に立つ指導者として、問題を解決する意欲を持つ学生を求め、大学院では、時代や社会に機動的に対応でき、海洋に関する諸問題の解決に創造的に立ち向かい、先端領域を切り開く意欲と能力を持つ学生を求めております。今回入学者の選抜を実施し、私たちの求めに合致した皆さんの入学を認めました。今後は、各学科・各専攻のカリキュラムポリシーおよびディプロマポリシーにより、しっかりとした教育と研究のプログラムを実施し、学位認定を行います。本学は特に、少人数教育や実験・実習・演習などの充実には定評があります。また、現在グローバル化の波が押し寄せています。本学では英語による授業や海外での研修制度などグローバル化に対応したプログラムを用意しています。ぜひ、積極的に学んでください。

ここで皆さんにお話ししたいことは、大学のキャンパスでの時間を大切にしてほしいということです。大学ほど自由に時を過ごすことのできる時期はないと思います。まずは勉学に励んでください。予習・復習を必ず行いましょう。学生の本分は忘れないでください。次に、書物を読み自分自身を磨いてください。専門分野はもちろんのことですが、文学書や哲学書、経済学の本などもひも解いてください。必ずや、心の糧や将来につながる知識が得られることでしょう。そして友達を作ってください。論語の中に「孔子の曰く、益者三友、損者三友」という言葉があります。正直で、誠実心があり、物知りの友が有益だといっています。大学の友達は一生の友となります。ぜひ、素晴らしい友達を作ってください。部活動やボランティア活動もよいでしょう。しかし、アルバイトはほどほどにしてください。この時期に、自己確立を図り、将来の目標を定めることは大変重要だからです。

専攻科に入学された皆さんはすでに目標が定まっているはずです。実習に一層励んでください。実習で外国航海する皆さんは、外国の文化を肌で感じ、日本との違いを知るとともに、積極的に現地の人々と交流してください。大学院に入学された皆さんは研究に励み、その成果を国内外の学会やシンポジウムで発表するとともに、学術論文を書き、世に問うてください。学会などの懇親会には必ず出席し、多くの同じ分野の研究者や同僚と話すことで、知識を深めるとともに、コミュニケーション能力をさらに高めてください。

皆さんには大きな可能性があります。その可能性をどのように生かすのか、今まさに問われていると思ってください。本学の越中島と品川両キャンパスはこの東京の中心に位置しており、皆さんのために知識のオワシスという「場所」を提供します。このような「場所」で思う存分、「時」を謳歌してください。

本学は、社会貢献も全国各地域と連携して積極的に推進しています。その中で、東日本大震災についてはすでに5年目に入りましたが、復興は十分とは言えません。本学は学内に備える知的資源や海鷹丸や神鷹丸をはじめとした施設の活用による、独自の復興プロジェクトを実施しています。加えて、岩手大学、福島大学、北里大学などの他大学や他の研究機関、気仙沼市のような地方自治体や国とも連携し、継続的に被災地域の復興に全力で取り組んでおります。皆さんもぜひ震災復興に関わっていただきたいと思います。

このように本学は、河川・湖沼を含む海洋に係わる最先端の「科学」と「技術」を学び、海洋に特化した専門性を身に付け、グローバルな視点で実践的に活躍できるように皆さんを導きます。これまでの伝統を継承しながら、新たな発展のための改革を実行し、より良い大学を目指して参る所存です。学生の皆さん・保護者の皆様、本学に入学して、あるいは入学させてよかったと、卒業・修了するときに思っていただけるよう、教職員ともども誠心誠意努力いたしますことを、ここにお約束いたします。

皆さんに輝かしい未来を!  本日は誠におめでとうございます。

平成27年4月7日
国立大学法人 東京海洋大学長 竹内 俊郎

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