きれいな海、健全な海、予測できる海、魅力的な海図6実際に試作機で撮影された海洋生物本課題で開発した小型カメラ搭載プロファイラーを、自由落下曳航式に用いて、現場観測を2022年11月、12月にトカラ海峡で実施し、画像中の粒子を自動追跡し、凝集体と大型植物プランクトン、動物プランクトンに分類することにある程度成功した。結果は、国際学会で発表した。今後は、さらに高い解像度のカメラを用いて、分類技術を高精度化する。・Duran Gomez、G.S.、T. Nagai、T. Kobari、H. Nakamura、K. Sigurdarson、I. Bjorgvinsdottir、Assessment of multiscale nutrient supply processes on biological productivity in the Tokara Strait along the Kuroshio、PICES-2022 Busan Korea・Bjorgvinsdottir、K. Sigurdarson、T. Nagai、G. S. Duran Gomez、M. Okawa、A new portable tow-yo imaging system for marine snow and plankton using image recognition and tracking technique 、PICES-2022 Busan Koreaその他特筆事項研究代表者研究代表者(東京海洋大・長井)は、国連海洋科学の10年に公式認定されたOcean Cities Network(ICM スペイン代表)の東京海洋大学の代表を務め、今後政策決定者・ステークホルダーと連携を構築予定。黒潮環境の高解像度モニタリングと養殖の安定化により、将来にわたる持続的食糧供給の担保が可能となる長井健容(海洋環境科学部門)課題の概要近年の気候モデルは今後数10年の間に、日本南岸を流れる黒潮海域の海洋環境が著しく変化することを予測している。黒潮は亜表層で栄養塩を下流域へ運び供給する。この栄養塩供給に支えられているプランクトン群集の低次生産過程は我が国の水産資源の持続的な利用においてとりわけ重要であるが、黒潮による栄養塩供給から低次生産過程までを空間的に密にモニタリングする技術が整備されておらず、喫緊の課題となっている。そこで本研究では、小型の高解像度カメラを搭載した曳航体を用いて、プランクトン群集構造及び物理生物化学的パラメータを海洋フロント域で3次元的に観測し、被写体を自動判別して海洋生物ビックデータを生成可能な汎用性の高い自由落下曳航観測手法を開発する。さらにこの画像撮影解析手法を養殖場における赤潮種の同定に応用することも試みる。結果と今後の展望実施体制4.海洋ビッグデータの取得、AI分析研究の推進(3)自由落下曳航高解像度カメラ搭載観測システムを用いた海洋低次生態系の3次元マッピング手法の開発(FS)
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