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【磯焼け藻場の再生】東京海洋大学の研究者と漁業者が共同で「アラメの種付け講習会」を実施しました。(10/28・11/6)

2020年11月 9日

 近年、食害生物のひとつであるウニが海藻を食べつくす「磯焼け」が全国的に広がっており、深刻な問題となっています。

ここ宮城県南三陸町歌津地区でも、ウニと同じく海藻を食べるアワビの漁獲量が激減する等、沿岸漁業に大きな打撃となっています。

そのため、「磯焼け」をなんとかしなければならないと、地元の青年部が立ち上がりました。磯焼けしたアラメ漁場の回復を目的に、本学の山川紘客員研究員(海洋政策文化学科)と共同で、藻場を再生させる取り組みを行っています。

10月28日(水)に「アラメ(通称カジメ)の苗づくりの方法と手順についての説明会」が開催され、地元漁師さんの案内のもと、磯焼けの現状把握と、アラメ漁場のモニタリング調査を実施しました。

11月6日(金)には、「アラメの種付け講習会」が開かれ、山川先生から手順の確認後、宮城県気仙沼地方振興事務所、気仙沼市水産課のご参加をいただいて「アラメの採苗と中間育成」の講習会を開催しました。

 来年には、成長したアラメ苗を、自然石や人口碓に取り付けた後、磯根に移植し藻場造成を拡大していく予定です。

アラメの苗付け時期は、アラメの成熟期である10月から11月と短期間です。磯に移した後は、定期的なモニタリング調査等が必要になります。

 三陸サテライトでは、これからも沿岸漁業者との情報交換を密にし、本学の藻類学研究等と情報共有しながら磯焼け対策を支援していきます。


磯焼けについて、説明する山川先生 
磯焼けについて、説明する山川先生 

「子嚢班」の選別
「子嚢班」の選別

「陰干し」
「陰干し」

海水に漬け遊走子放出 
海水に漬け遊走子放出 

遊走子液を採苗水槽へ注入し定着を待つ
遊走子液を採苗水槽へ注入し定着を待つ

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遊走子が着底後、沖へ垂下

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