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ブリの表皮に寄生するハダムシから身を守る遺伝子の存在を初めて証明

Last Update : 2013-07-26 14:00

東京海洋大学(坂本崇,水族病理学研究室)と水産総合研究センターの研究成果をまとめた論文が、米国オンライン科学誌「PLOS ONE(プロスワン)」電子版2013年6月4日に掲載されました。http://dx.plos.org/10.1371/journal.pone.0064987

要点は下記の通りです。

  • ブリでハダムシが付きにくくなる遺伝子が存在することを明らかにしました。
  • 魚類で初めて、外部寄生虫に抵抗性を示すための遺伝子の存在を証明したことになります。
  • ハダムシが付きにくくなるブリの系統の作出が可能となり、養殖業者の負担軽減に貢献できます。

ハダムシはブリの成長不良や細菌感染症を引き起こす原因となっており、ブリ養殖において深刻な問題となっています。ハダムシの駆除には頻繁にブリを淡水につける作業が行われますが、多くの労力が必要なため、養殖業者にとっては大きな負担となっています。
水産総合研究センター(FRA)の増養殖研究所と西海区水産研究所、東京海洋大学の研究チームは、天然魚にはハダムシが付きにくいブリと付きやすいブリがいることに着目しました。そして両者のDNAの差を探索し、ハダムシが付きにくくなる形質には外部寄生虫への抵抗性を示すと考えられる2つの遺伝子座が大きく関与していることを突き止めました。これは、外部寄生虫が付きにくくなる遺伝子の存在を証明した例として、魚類で初めてのことです。
この成果から、ハダムシが付きにくくなるブリの系統を作出することが可能となります。さらに、細菌やウイルスに強いブリ、成長が早いブリなどを作る研究が加速して行くことが大いに期待できます。

本成果は、農研機構生物系特定産業技術研究支援センターのイノベーション創出基礎的研究推進事業、平成21年度採択課題「魚類天然資源から効率的に優良経済形質を選抜育種する技術の開発の研究」(研究代表者:荒木和男、増養殖研究所)によるものです。

掲載論文名

Quantitative trait loci (QTL) associated with resistance to a monogenean parasite (Benedenia seriolae) in yellowtail (Seriola quinqueradiata) through genome wide analysis(ブリにおける単生類寄生虫ベネデニア症抵抗性に関連するゲノムワイドによる量的遺伝子座解析)

掲載雑誌

PLOS ONE
http://dx.plos.org/10.1371/journal.pone.0064987

取材等のお問い合わせ先

東京海洋大学 広報室
〒108-8477 東京都港区港南4-5-7
TEL: 03-5463-1609
E-mail: so-koho@o.kaiyodai.ac.jp

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