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「2016新春海ごみシンポジウム」を開催しました

Last Update : 2016-03-01 15:49

東京海洋大学と環境省の主催で、2016年1月23日(土)、24日(日)の2日間、東京海洋大学品川キャンパス白鷹館にて、「2016新春海ごみシンポジウム」が開催されました。このシンポジウムでは、海外(イギリス・カナダ・オーストラリア・中国・韓国・ロシア・アメリカ)から8名の講演者を招いて、近年世界的に注目を集めている海ごみに関するシンポジウムとしては、国内ではじめての国際シンポジウムとして開催されました。最近では、メディアでも海ごみに関する問題が取り上げられる機会が増えたためか、開催の一週間前には事前申し込みの定員に達するなど、両日ともに会場は満席となりました。

今回のシンポジウムでは、本学練習船が行った最近2年間の調査で得た結果を発表するとともに、初日は国際シンポジウムとして国内外の先進的な研究を行っている著名な研究者に、世界の海ごみの現状やマイクロプラスチックが引き起こす問題や生態系に与える影響など最新の研究成果を交えた11講演が行われました。また二日目には、国内シンポジウムとして本学を含め、関連する各種業界から10講演が行われました。

シンポジウム初日は、冒頭に高橋康夫 環境省 水・大気環境局長と竹内俊郎東京海洋大学学長からそれぞれ開催の挨拶が述べられました。そして、プリマス大学(英)リチャード・トンプソン教授による「海ごみ問題:この地球全体の環境問題の解決策はあるのか」という今回のシンポジウム全体を考える内容にはじまり、これに、近年注目度の高まっているマイクロプラスチックが引き起こす環境汚染問題について東京農工大の高田教授の講演が続きました。そして、各国の研究者よりヨーロッパ、中国、韓国、ロシアのマイクロプラスチックに対する取り組みが紹介され、さらに海洋ごみが生態系に与える影響についての講演が行われ、活発な質疑も行われました。本学からは内田助教によって日本周辺の漂流ごみの分布傾向の発表がされました。

二日目の国内シンポでは、私たちにとってより身近な問題として、国内の各業界からの話題提供がありました。NHKによる海ごみ問題と報道の関わり方に始まり、生活圏における海ごみの問題を取り上げたものや、大妻女子大学の兼廣春之教授によるマイクロビーズ洗顔料や歯磨きに含まれるマイクロプラスチックの問題のように、生活の中で使用しているものから知らずに発生している海ごみの問題、さらにはその解決に向けた生分解性プラスチックの話題やプラスチックごみ削減に取り組む小売業の話題などその内容は多岐に渡りました。そして、我々の生活に身近な問題であるということもあり、熱心な質疑応答も行われ、盛況なうちに閉会となりました。

国際・国内シンポジウムとして二日間にわたり行われた「2016新春海ごみシンポジウム」でしたが、両日ともに活発な議論が行われ、この問題の注目度の高さというものが改めて確認されました。今回のシンポジウムは、国内外の海ごみに関する最新の情報を多くの人や業界が共有するきっかけとなる有意義な機会となりました。

講演内容の一覧は以下の通りになります。

国際シンポジウム

  • 海ごみ問題:この地球全体の環境問題の解決策はあるのか:プリマス大学リチャード・トンプソン教授
  • 海洋プラスチック汚染:生態系の化学汚染:東京農工大学 高田秀重教授
  • UNEP及びNOWPAPにおける海ごみ対策:北西太平洋地域海行動計画 アレクサンダー・トカーリン博士
  • 韓国沿岸環境におけるマイクロプラスチック:韓国海洋科学技術院 サン・ホン・ヒ博士
  • 中国における「潮間帯の堆積物内のマイクロプラスチック」についての現地調査:中国環境科学研究院准教授 ハオ・チェン博士
  • ロシアにおける海ごみ問題の現状と対策:ロシア科学アカデミー極東支所太平洋地理学研究所 ニコライ・コズロフスキー氏
  • 日本周辺における漂流ごみの現状:東京海洋大学 内田圭一助教
  • 海ごみが野生生物に与えるリスク分析:オーストラリア連邦科学産業研究機構 ブリタ・デニス・ハーデスティ博士
  • 海ごみのモデリングと観察の統合:理解とアプリケーションにおける最近の進歩:ハワイ大学ニコライ・マキシメンコ博士
  • 海中のプラスチック:カナダにおける、マイクロプラスチックとマクロプラスチックが海洋生物に与える脅威:バンクーバー水族館海洋科学センター ピーター・ロス博士)
  • 日本のマイクロプラスチックス汚染研究の現状と今後:九州大学 磯辺篤彦教授

国内シンポジウム

  • 番組製作サイドから見た海洋ごみ問題:NHK報道局 高橋裕太氏
  • 荒川でちょっといいこと ごみ拾い ~市民活動の取組みと川ごみの現状~:NPO法人荒川クリーンエイド・フォーラム 伊藤浩子事務局長
  • 海洋ごみに取り組んで26年、対策に向けたNGO/NPOの役割:一般社団法人JEAN 金子博代表理事
  • 海洋環境保全への業界団体の取り組み ~LOVE BLUE 地球の未来を~:一般社団法人 日本釣用品工業会 柿沼清英理事
  • 陸域・海域一体となった海ごみ対策:香川県環境森林部環境管理課 大倉恵美課長補佐
  • 近年における沖縄県の漂着ごみ対策:沖縄県環境部環境整備課 棚原憲実課長
  • 日本周辺沖合海域における漂流ごみの現状:東京海洋大学 内田圭一・村田博明
  • 洗顔料や歯磨きに含まれるマイクロプラスチックの問題について:大妻女子大学 兼廣春之教授
  • 生分解性プラスチックの現状と課題:日本バイオプラスチック協会 百地正憲顧問
  • イオン(小売り)が取り組むプラスチック対策:イオン株式会社グループ環境・社会貢献部 金丸治子部長

「2016新春海ごみシンポジウム」

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