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長谷川二己氏( 博士前期課程 海洋生命科学専攻1年 )が 日本水産増殖学会第17回大会で ベストポスター賞を受賞
Last Update : 2018-11-06 09:29
9月1日に開催された2018年度日本水産増殖学会第17回大会(於:日本大学生物資源科学部 1号館)において、長谷川二己氏が ベストポスター賞を受賞しました。
受賞者
長谷川二己(東京海洋大学 大学院海洋科学技術研究科 博士前期課程 海洋生命科学専攻1年 )
共著者
川村 亘 (東京海洋大学 大学院海洋科学技術研究科 博士後期課程 応用生命科学専攻2年 )
山内章弘 (東京海洋大学 大学院海洋科学技術研究科 博士前期課程 海洋生命科学専攻 2年)
矢澤良輔 (東京海洋大学 学術研究院 海洋生物資源学部門 准教授)
吉崎悟朗 (東京海洋大学 学術研究院 海洋生物資源学部門 教授)
受賞研究のタイトル
ワムシを高密度で給餌するとアルビノマサバが生き残る
受賞研究の内容
長谷川二己氏は、"サバにマグロを産ませる"技術であるサバ科魚類代理親魚技法の確立を目指している。この技術において、宿主であるサバとドナーであるマグロを体色の差で区別できることが望ましいが、海産魚においてアルビノのような色素異常系統は天然ではほとんど存在しない。そこで、黒色素の形成に必須な遺伝子を標的としたゲノム編集により、マサバの色素変異個体を作出することに成功した。
しかし、色素変異マサバは、初期生物餌料であるワムシの摂餌不良により、8日齢までに死滅することが明らかとなった。従来の飼育法では、4日齢における野生型マサバの平均ワムシ摂餌数が21.8個体であったのに対し、色素変異個体は平均0.22個体と著しく低かった。
そこで、新たにワムシを高密度で給餌する技術を開発し、色素変異個体のワムシ摂餌数を平均21.4個体と野生型同等にまで高めることに成功した。これにより、これまで8日齢以降全く生残しなかった色素変異個体を成魚にまで飼育することが可能となり、アルビノマサバ系統の作出に大きく前進した。
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