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湯山珠莉 氏(博士前期課程 食機能保全科学専攻2年 )が第18回糸状菌分子生物学コンファレンス企業特別賞(ビオック特別賞)を受賞
Last Update : 2018-11-20 16:38
11月15日-16日に開催された第18回糸状菌分子生物学コンファレンス(於:長岡市・長岡グランドホテル)において湯山珠莉 氏が企業特別賞(ビオック特別賞)を受賞しました。
受賞者 (共著者)
湯山珠莉 (東京海洋大学 大学院海洋科学技術研究科 博士前期課程 食機能保全科学専攻2年 )
石川雄樹 (東京海洋大学 博士研究員)
大島敏明 (東京海洋大学 学術研究院 食品生産科学部門 教授)
受賞概要
企業特別賞(ビオック特別賞)とは、第18回糸状菌分子生物学コンファレンスにおいて優秀な発表をした者に表彰するものである。
受賞研究のタイトル
米糠を用いた(2S)-3-(2-selenoxo-2,3-dihydro-1H-imidazol-4-yl)-2-(trimethyl-azaniumyl)propanoate の生合成
受賞研究の内容
湯山珠莉氏は、麹菌 Aspergillus oryzae が 3-(2-sulfanylidene-1,3-dihydroimidazol-4-yl)-2-(trimethylazaniumyl)propanoate(エルゴチオネイン,ESH)の生合成経路を有することに着目し、 ESH同族体である (2S)-3-(2-selenoxo-2,3-dihydro-1H-imidazol-4-yl)-2-(trimethylazaniumyl)propanoate(セレノネイン,ESeH)を米糠培地に添加したセレノシステインから市販の米麹菌により生産することに成功した。
ESeHのセレン原子は胃腸障害や神経障害を誘起する有害性をもつ一方、抗酸化物質として医薬品などへの応用が期待されるが、米糠を用いて遺伝子組み換えによる形質転換をせずにA. oryzae の培養を行うことでESeHを簡便に生産できることが、本研究により示された。産業にとって将来性があり、「やっぱり糸状菌は興味深い微生物と思わせてくれる研究」と評価された。
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