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女性研究者研究活動支援事業 総括シンポジウムを開催しました

2014.03.17

2014年3月5日(水)品川キャンパス白鷹館1F講義室にて、東京海洋大学 女性研究者研究活動支援事業 総括シンポジウム『海と共に生きる女性研究者たちの今。そしてこれから。』を開催しました。

今回のシンポジウムでは約3年間の活動を総括するものとして3部構成で行われました。第1部では基調講演と本事業のご報告、第2部では海洋関連分野の機関・企業より男女共同参画および女性研究者の現状と問題点や今後の課題、本学はじめ教育機関などに期待することについてのプレゼンテーション、第3部では講演者の皆さまによるパネルディスカッションと盛りだくさんの内容で進められました。

はじめに、岡本信明学長より「女性は大切な命をつなぐ存在。今、変化する社会の中で女性が活躍できる位置付けが問われている。こうした活動は『ずっと長く』がキーワード。女性研究者への支援は長期的な目で考えて行きたい」と開会あいさつがありました。

続いて、文部科学省 生涯学習政策局 男女共同参画学習課長の藤江陽子氏をお招きし「高等教育における男女共同参画の推進」と題し、基調講演が行われました。講演では、冒頭、日本の男女共同参画の現状と政府の方針・文科省の政策等について説明がありました。次いで女性研究者の在職比率の国際比較や研究者が希望する支援の形など多くのデータを解析していただきながら、仕事と子育てが両立できる環境の整備について、女性研究者研究活動支援事業の大学等の取組によって体制の整備がだいぶ整ってきている、さらに意思決定層への女性の参画が課題ではあるが、ライフイベント中の女性研究者の離職数が低減し、実施期間において女性研究者が増加するなどの成果が得られたと報告がありました。また「女性のライフプランニング支援」や「100人男子会ワールドカフェ」などユニークな文科省の取組の紹介もありました。次に、池田機構長から本学における女性研究者研究活動支援の事業報告を行い第1部を終了しました。

第2部では「期待と問題提起~海洋関連分野の男女共同参画および女性研究者支援について現状と期待すること~」として機関・企業から3名の方に女性比率や女性研究者・技術者の現状、活用事例や自社の取組について紹介していただきました。

  • 「独立行政法人海上技術安全研究所の概要と女性研究者の現状」
    独立行政法人海上技術安全研究所 企画部 産官学連携主管 辻村一郎氏
  • 「女性技術者の育成と課題」
    いであ株式会社 代表取締役会長 田畑 日出男氏
  • 「海と共に生きる女性研究者たちの今。そしてこれから。」
    古野電気株式会社 取締役 営業企画部長 矮松 一磨氏

休憩を挟んで第3部では「海洋関連分野の女性研究者支援・男女共同参画のありかたを考える」をテーマに、本学教員と講演者によるパネルディスカッションを行いました。パネリストに濱田奈保子(東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科食品流通安全管理専攻)教授を加えパネリスト5名によるディスカッションが行われました。モデレーターは女性研究者支援機構の木船副機構長が務めました。
本学の卒業生が将来関わる可能性の高い海洋関連機関企業における女性研究者・技術者の出産・育児等のライフイベント時の対応や考え方について活発な意見交換が行われ、環境の異なる機関・企業で考え方、対策の方法など情報共有の重要性、組織的なバックアップ体制の整備の必要性などが今後検討を進めるべきあらたな課題としてあげられました。

最後に男女共同参画推進室長の賞雅寛而理事より「家庭を大事にする事が組織や社会を活性化する第一歩だと考えているが、日本では女性研究者の支援体制は十分ではない。本日のシンポジウムをきっかけとして海洋関連機関・企業・大学の連携によって海洋科学技術分野で活躍する女性研究者の割合を増やすことをめざしたい」と総括し、本シンポジウムは盛況の内に閉会となりました。

当日はあいにくのお天気にも関わらず学内外から約90名の方にご参加いただきました。特に機関・企業の男性が多く、アンケートにも「女性社員へのサポートがしっかりしている企業は大変魅力」「大学でも女性研究者支援に力を入れることで研究者や女子学生へのアピールに繋がると思う」等、男女共同参画事業に対する関心の高さが覗える意見が寄せられました。

ご来場いただきました皆さまに心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

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