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「東京海洋大学海外探検隊EASTプログラム学生11名が気仙沼を訪れました」

2018年11月 1日

平成30年10月29・30日の二日間、本学の小松俊明教授を始めとする4カ国5大学の学生11名が気仙沼を訪れました。これは、平成26年に国立研究開発法人・科学技術振興機構(JST)のさくらサイエンスプランに採択され、優秀なアジア地域の青少年が日本の最先端の科学技術に触れ、未来を担うアジア地域と日本の青少年が科学技術の分野で交流を深めることを目的に今年で4年目を迎えています。これまでも日本の被災地を訪問し、その後の水産業の復興について学ぶ機会となっていますが、今回は東日本大震災で被災地した気仙沼の第一次産業の復興状況を調査し、気仙沼の水産業が震災からどのようにして復興を遂げてきたのかを防災と水産に関係のある機関を訪問して理解を深めました。

10月30日、早朝から活気づく気仙沼魚市場を見学。この日は気仙沼漁協の職員の方から場内の説明を聞き、水揚げされたサメやメカジキ、サンマの他、アナゴやタコ、鮭、マンボウ、シイラ等、旬の魚介類を見学しました。気仙沼魚市場では、買受人数の多さと水揚される魚の量が多いことから、まぐろ延縄船・大目流し網船の電子入札が可能になり学生たちはコンピューターで入札される様子を興味深く見学していました。また当日は遠洋マグロ漁船の元船頭さんから洋上での魚の鮮度を保つための方法や、外洋で働く海の男の魅力等、色々な話を聞くことができました。

次に学生たちは、缶詰製造会社『株式会社ミヤカン』を訪問しました。ミヤカンは東日本大震災で壊滅的な被害を受けましたが2015年春に一時操業停止していた工場が完全復興を遂げ、再稼働しました。工場内を見学させていただいた後、社長の寺田様から三陸、気仙沼に工場があることの強みや地元に揚がる多種多様な魚と地元の産品を取り入れて商品開発や製造を行っていること。またFSSC22000(食品安全規格)を認証取得し消費者や取引先に安全・安心な製品・サービスの提供に取り組んでいることなどを伺いました。

同日、午後からは東日本大震災を体験し震災の被災状況や復興に向けての街の移り変わりなどを語り継ぐ「語り部ガイドツアー」に参加しました。語り部の尾形さんから震災を経験した者の教訓として「津波が来たら先ずは逃げてください、命を大事にしてください」という言葉が深く印象的でした。初めて被災地を訪れた学生たちは、大震災の記憶を目の当たりにし、防災や減災を学ぶまたとない機会となり、また災害時の対応や日頃の備え知ることができました。尾形さんありがとうございました。

三陸サテライトでは今後も教員と学生が地域連携活動の推進を通し、地域自治体の方々との交流を深めると同時に、フィールドワークの拠点活動や地域社会の活性化と発展に貢献して参ります。

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魚市場を見学する学生

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被災状況を聞く学生達

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株式会社ミヤカンの皆さんと

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