品川・越中島キャンパス
大学院海洋科学技術研究科
大学院海洋科学技術研究科は、博士前期課程と博士後期課程の区分制博士課程とし、先端領域を切り拓く自立した高度専門職業人等を養成します。さらに、国立研究開発法人水産研究・教育機構、国立研究開発法人海洋研究開発機構、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所と連携して、教育研究の一層の充実と大学院生の資質向上を図っています。
【受賞・表彰】高木大地さん(修士2年)が、超スマート社会推進コンソーシアム主催SSS&ISE 異分野融合マッチングワークショップ 2025年春において優秀賞(BEST SEED AWARD)を受賞しました。
2025年6月4日に東京都目黒区で開催された、超スマート社会推進コンソーシアム主催SSS&ISE 異分野融合マッチングワークショップ 2025年春において、本学大学院生の高木大地さんが優秀賞(BEST SEED AWARD)を受賞しました。
【受賞者】
高木大地(大学院海洋科学技術研究科 博士前期課程2年 海運ロジスティクス専攻)
【受賞研究のタイトル】
Rollover Prevention System for Container Trucks Using AR Based on Detection of Three-Dimensional Center of Gravity
(AR(拡張現実)によるトレーラートラック三次元重心検知横転防止)
【受賞研究の内容】
自動運転社会に至っても物流の実態は変わりません。荷主はコスト削減のため、トラックにより多く貨物を積もうとします。乗用車と異なり重心の変位は甚だしく、制限速度を守っても横転事故は起こり続けています。横転事故防止技術の開発に理想的なのは、実物のトラックを走行させ横転事故を起こす実験を行うことです。しかしこれは、実験車両のドライバーの生命を危険にさらし実験車両は大破してしまうことから、人道的/倫理的/経済的な観点で実施は困難です。そこで、次善の策となるのが実車と同じ構造のスケールモデルによる横転実験です。ここで課題は、ドライバーに、①横転事故の恐怖を体感させること、②自動と有人運転の切替操作をリアルな走行感覚の中で体現させること、です。リモートで実験車両を操作するのでは、この2つは実現できません。そこで本研究は、webcamをスケールモデルの横転防止システムと連動させ、映像と情報をウェブにリアルタイム配信し、被験者のARグラスに投影することにより、被験者は、あたかもスケールモデルのドライバーになったかの如く拡張現実に没入し、①の実現によるマニュアルトラックドライバーへの安全教育と、②の実現による横転防止技術の精度の向上を、両立します。
終日ブース見学者が絶えず忙しく説明を続ける高木大地さん(左端)