国立大学法人 東京海洋大学

海洋電子機械工学科のご紹介

ABOUT海洋電子機械工学科について

船舶は“一つの街”と形容されるように、移動と生活に必要となる様々な機器を備えた高効率システムです。本学科では、この先端技術を備えた船舶機関・海洋関連機器を教材に知識と技術を修得します。実際の船舶機関システムを自分の手で操作できるなど、他大学では経験できない多くの実験・実習を取り入れたきめ細かな指導も特徴です。卒業生は世界中を航海する外航船の機関士や陸上企業のエンジニアとして活躍しています。

CLASS研究領域・コースツリー

研究・講義紹介

電子機械工学実験(3年次 通年)
様々な実験を通し、船舶や工場のプラントを構成する熱機関や機械類、それらを動かす制御システムの基礎を学びます。写真の内燃機関工学実験では、ディーゼル機関を運転し、機関の構造、特性等について学びます。  

RESEARCH研究紹介

電気動力

電気エネルギーの船舶・水中機器応用
発電機や電動機(モータ)に代表される電気機器は、船内における電気エネルギーの生成、プロペラを回転させる動力源などに利用されていますが、年々厳しくなる排ガス規制や燃費改善の観点から、効率の良い運用が求められています。
本研究室では、本学の大型練習船を含む各種の船舶運航データの実測および解析を行うことで、より良い船内電機システムを検討しています。また、水中探査機向けのワイヤレス給電装置の開発にも取り組んでいます。
練習船の運航データの計測作業

電子デバイス

生体機能を取り入れた新しい機能デバイスの開発
CPU などの半導体デバイスでは、電子や光などの電磁気的な相互作用による機能に一極集中しています。
一方、生体系では免疫反応、たんぱく質合成、遺伝システムといった多様な機能を利用しています。
本研究室では、大きく性質が異なる無機系と生体系を融合したハイブリッドな素子構造を構築し、これらの機能を融合した新デバイスの開発を行っています。現在、微細加工技術を駆使したバイオセンサの開発を進めています。多様性保全のための研究に展開したいと考えています。
センサ表面の原子間力顕微鏡像

電子制御

海洋ロボット(ROV)の開発
海洋は人類にとって未知の領域です。海洋を探索するロボットにROV(RemotelyOperated Vehicle)があります。我々は電子回路と制御の技術を使ってROV の研究開発を行っています。ROV はマイコンやDSP(Digital Signal Processor)といった電子部品の塊です。これらの複数の電子回路を組み合わせ水中で動作可能なロボット制御システムを作りあげます。また、電子回路だけでなく制御ソフトウエアやDeep Learning に代表されるAI を使った画像認識技術も重要です。これらの技術を応用し、磯焼けの原因となっているウニを駆除するROV 研究をしています。

オートマティクス

本質を見極め、意のままに操る!!!
船舶や飛行機、電車などの我々の身の回りの物は固有の動特性(ダイナミクス)を有しており、様々な動きをします。これらの対象を意のままに動かすためには、その動きを支配する本質的な要素(運動方程式や伝達関数)を見極め、適切な制御手法を用いる必要があります。
この技術を探求しているのが「制御工学」です。我々とともに、より良い制御手法を研究しませんか?
回転型倒立振子実験装置

機械設備

冷凍・空調システムのエネルギー有効利用、環境調和技術の実現
冷凍・空調の分野では、作動媒体やエネルギーの使用による環境負荷を低減するための技術が求められています。熱駆動型の吸収冷凍機の利用もその対応策のひとつで、自然界に存在する水などを作動媒体とし、太陽熱や未利用熱を利用することができます。このような熱駆動型の冷凍機を主な対象に、エネルギーの有効利用を図り自然環境に調和する機器やシステムをどのように実現していくかという問題に取り組んでいます。
実験用吸収冷凍装置

CAREER進路・就職

卒業後の進路

就職先

IHI 原動機、飯野海運、石井鐵工所、いすゞ自動車、出光タンカー、今治造船、内海造船、NS ユナイテッド海運、NOK、海技教育機構、かもめプロペラ、川崎汽船、キヤノン、国土交通省、五洋建設、ENEOS オーシャン、ジャパンマリンユナイテッド、商船三井、スズキ、セイコーエプソン、全日本空輸、ダイキン工業、ダイハツディーゼル、常石造船、東亜建設工業、日本海事協会、日本海洋掘削、日本郵船、東日本旅客鉄道、日立建機、富士通ゼネラル、本田技研工業、三井E&S、三菱電機、ヤマハ発動機、ヤンマー 等

就職先業種

令和3 年度卒業者産業別就職状況(%)
※進学等を除く学部卒業者の実績

POLICYポリシー

ディプロマポリシー(卒業認定・学位授与の方針)開く

1.卒業認定・学位授与⽅針

 海洋電⼦機械⼯学科においては、海洋の利⽤・開発に関連する船舶機関、海洋機器や海洋環境に関して、機器開発・管理・運⽤を含めた幅広い 技術に関する問題に関⼼を持ち、専⾨的知識を含む幅広い教養と豊かな⼈間性とともに、課題の理解と解決に必要な⾼度な技術、国際的にも活躍 できる能⼒を⾝に付けた者に学⼠(⼯学)の学位を授与する。

2.学修成果の到達⽬標

(1)幅広い視野・⽂化的素養
 (学修成果)国際交流の基盤となる幅広い視野・能⼒と⽂化的素養を⾝に付けている
 (到達指標)国際交流の基盤となる幅広い視野・能⼒と⽂化的素養に関する幅広い総合科⽬、専⾨導⼊科⽬を修得していること。
(2)コミュニケーション能⼒
 (学修成果)技術者として必要となる幅広い教養と国際的視野に裏打されたコミュニケーション能⼒を⾝に付けている。
 (到達指標)必要な情報を収集し発信することのできる多様なコミュニケーション能⼒を修得していること。実験、実習、演習のレポート作成、卒業論⽂の作成、卒業論⽂発表において⼗分な評価を得ること。
(3)専⾨的知識・問題解決能⼒
 (学修成果)海洋の利⽤・開発に関連する船舶機関、海洋機器や海洋環境に関して、機器開発・管理・運⽤を含めた幅広い技術に関する専⾨的な知識を持ち、それらを活⽤して問題解決する能⼒を⾝に付けている。
 (到達指標)基礎から応⽤まで、専⾨導⼊科⽬、専⾨科⽬を体系的に履修し、幅広い専⾨知識を⼗分に修得していること。問題発⾒・解決⼒や創造⼒を育成できる、実験、実習、演習、卒業研究の科⽬を修得していること。
(4)実践的指導⼒・リーダーシップ
 (学修成果)社会のリーダーとして求められる実践的指導⼒、リーダーシップを⾝に付けている。
 (到達指標)集団の中で指導⼒、統率⼒を発揮できる能⼒、リーダーシップを育成できる、実験、実習、演習、卒業研究の科⽬を修得していること。実験、実習、演習のレポート作成、卒業論⽂の作成、卒業論⽂発表において⼗分な評価を得ること。
(5)⾃ら判断・⾏動できる能⼒
 (学修成果)課題に対して進んで取り組み、論理的に考え、的確な判断及び⾏動ができる能⼒を⾝に付けている。
 (到達指標)⾃ら判断し⾏動できる能⼒を育成できる、実験、実習、演習、卒業研究の科⽬を修得していること。

カリキュラムポリシー(教育課程編成・実施の方針)開く

1.教育課程を編成・実施するための⽅針

 海洋電⼦機械⼯学科では、卒業認定・学位授与⽅針(ディプロマ・ポリシー)に掲げる5つの能⼒を学修するため、⽂化学系、哲学・科学論 系、社会科学系、外国語系及び健康・スポーツ系からなる総合科⽬、数学系、物理系、化学系、情報系及び多様な外国語系からなる専⾨導⼊科 ⽬、専⾨科⽬の学修を体系的に編成する。三級海技⼠(機関)の資格取得を可能にするためのカリキュラムもあわせて編成する。
・学年を通じて、幅広い教養と豊かな⼈間性と、⾼度な技術、国際的にも活躍できる能⼒を⾝に付けるための学修を実施する。
・特に1年次においては、総合科⽬、専⾨導⼊科⽬を基盤とした学修を実施する。また、⼤学教育にスムーズに⼊れるよう、初年次導⼊教育の学修も実施する。
・特に2年次から3年次においては、専⾨導⼊科⽬を中⼼とした学修から次第に⾼度な専⾨科⽬を中⼼とした学修に移⾏する。
・特に4年次においては、1年次から3年次までに修得した基礎的能⼒を基に、⾃主性、創造性及びプレゼンテーション能⼒を⾝に付け、広い教養と深い専⾨的知識を諸課題に応⽤できるよう、卒業研究指導を実施する。
・三級海技⼠(機関)の資格取得を可能にするための学修を併せて実施する。

2.教育の内容、教育の実施⽅法及び評価⽅法に関する⽅針

(1)幅広い視野・⽂化的素養
 (学修内容)国際交流の基盤となる幅広い視野・能⼒と⽂化的素養を⾝に付けさる。
 (学修⽅法)1年次、2年次を中⼼に、幅広い総合科⽬、専⾨導⼊科⽬を学修させる。また、⼤学教育にスムーズに⼊れるよう、初年次導⼊教育を学修させる。
 (学修成果の評価⽅法)科⽬の特性に応じて、試験、レポート及び成果物等により、幅広い知識・⽂化的素養の修得度を客観的に評価する。
(2)コミュニケーション能⼒
 (学修内容)技術者として必要となる幅広い教養と国際的視野に裏打されたコミュニケーション能⼒を⾝に付けさせる。
 (学修⽅法)多様な外国語科⽬、実験、実習、演習のレポート作成、卒業論⽂の作成、卒業論⽂発表を通じて、必要な情報を収集し発信することのできる多様なコミュニケーション能⼒を学修させる。
 (学修成果の評価⽅法)科⽬の特性に応じて、レポート、卒業論⽂発表会等により、コミュニケーション能⼒の修得度を客観的に評価する。
(3)専⾨的知識・問題解決能⼒
 (学修内容)海洋の利⽤・開発に関連する船舶機関、海洋機器や海洋環境に関して、機器開発・管理・運⽤を含めた幅広い技術に関する専⾨的な知識を持ち、それらを活⽤して問題解決する能⼒を⾝に付けさせる。
 (学修⽅法)基礎から応⽤まで、専⾨導⼊科⽬、専⾨科⽬を体系的に履修し、幅広い専⾨知識を⼗分に学修させる。問題発⾒・解決⼒や創造⼒を育成できる、実験、実習、演習、卒業研究の科⽬を学修させる。
 (学修成果の評価⽅法)科⽬の特性に応じて、試験、レポート及び成果物等により、専⾨的知識・問題解決能⼒の修得度を客観的に評価する。
(4)実践的指導⼒・リーダーシップ
 (学修内容)社会のリーダーとして求められる実践的指導⼒、リーダーシップを⾝に付けさせる。
 (学修⽅法)集団の中で指導⼒、統率⼒を発揮できる能⼒、リーダーシップを育成できる、実験、実習、演習、卒業研究の科⽬を学修させる。
 (学修成果の評価⽅法)科⽬の特性に応じて、レポート、卒業論⽂発表会、卒業論⽂等により、実践的指導⼒・リーダーシップの修得度を客観的に評価する。
(5)⾃ら判断・⾏動できる能⼒
 (学修内容)課課題に対して進んで取り組み、論理的に考え、的確な判断及び⾏動ができる能⼒を⾝に付けさせる。
 (学修⽅法)⾃ら判断し⾏動できる能⼒を育成できる、実験、実習、演習、卒業研究の科⽬を学修させる。
 (学修成果の評価⽅法)科⽬の特性に応じて、レポート、卒業論⽂等により、⾃ら判断・⾏動できる能⼒の修得度を客観的に評価する。

アドミッションポリシー(入学者受入れの方針)開く

1.入学者受入れ方針

海洋電子機械工学科では、船舶機関、機械工学、電気・電子工学、制御工学等の様々な工学的技術に関心を持ち、それらの知識を活かした技術者として、課題を発見・理解し、解決することができる能力を修得できる素養を有する人を求める。

2.求める素養・能力

【幅広い視野・文化的素養】

大学での学修を通じて文化的素養を身に付けるために必要な基礎的能力を有していること。また、入学後に総合科目・基礎教育科目の修得を通じ、幅広い視野を身に付け課題に取り組む意欲を有していること。

【コミュニケーション能力】

実験、実習、演習、卒業研究等への取組を通じて、幅広い情報収集や分析を行い、発信できるコミュニケーション能力を身に付ける意欲を有していること。

【専門的知識・問題解決能力】

基礎教育科目、専門科目の履修を通じて、幅広い専門的知識を修得し、それらを活用して課題を発見・理解し、解決することに強い関心があること。

【実践的指導力・リーダーシップ】

実験、実習、演習、卒業研究等への取組を通じて、グローバル社会のリーダーとして求められる実践的指導力を身に付ける意欲を有していること。

【自ら判断・行動できる能力】

自ら課題に対して、論理的に考え、判断し、行動する能力を身に付ける意欲を有していること。

3.入学者選抜の基本方針、評価方法

【入学者選抜の基本方針】

電子機械及び工学全般を理解できる基礎学力を有し、国際的な活躍のための能力を備えた工学分野に関心のある者を選抜する。

一般選抜(前期日程・後期日程)

大学入学共通テストでは幅広い分野の基礎的学力を評価する。個別試験では前期日程では数学と英語を、後期日程では理科(物理)と英語を課して評価する。

総合型選抜

課題学習能力試験では数学と英語の基礎学力を、模擬授業・課題論文では学科の学問領域への関心や論理力を、面接では海洋電子機械工学分野を学ぶための意欲を評価する。

私費外国人留学生特別入試

日本留学試験では日本語と数学・理科を評価対象とし、個別学力検査では数学と英語を課すことにより、日本語力、数理的な素養、国際的な活躍のための能力を評価する。さらに、面接を実施し、思考力とコミュニケーション能力を評価する。