品川キャンパス
海洋資源環境学部
海の環境保全や、海洋資源・エネルギーの利用開発について、現場で活躍するための実習・実験を重視した教育研究を行っています。
【受賞・表彰】日比谷 紀之客員教授が2025年秋の紫綬褒章を受章しました
日比谷紀之客員教授が、2025年秋の紫綬褒章を受章されました。
日比谷客員教授は、長期気候変動に影響を及ぼす深層海洋大循環の解明に不可欠な深海乱流の物理機構の解明とその定量化を研究テーマとして長年研究に取り組むとともに、JpGU(日本地球惑星科学連合)をはじめとする多くの国際学会において、海洋乱流混合に関するセッションを主催されるなど、国内外の深海乱流研究を牽引してこられました。
このたびのご受章を心よりお祝い申し上げるとともに、今後のますますのご活躍をお祈りいたします。
【受章者】
日比谷 紀之(東京海洋大学 客員教授/学術研究院 海洋環境科学部門 博士研究員、東京大学名誉教授、海洋研究開発機構アドバイザー)
【研究業績】
海洋表層から深層への熱(浮力)輸送による深層水の湧昇を通じて、深層海洋循環、ひいては長期気候変動に影響を及ぼす「深海乱流」に注目し、理論と観測を融合した手法によりその実態を解明してきた。これにより、我が国における乱流研究の飛躍的発展をもたらすとともに、深層海洋環境モデルおよび気候変動予測の高精度化に大きく貢献した。さらに、これらの先駆的な研究業績に加え、国内外の科学委員会活動を通じて学際的かつ国際的な研究連携を推進し、海洋物理学の発展とその国際的地位の向上に大きく寄与した。
【日比谷客員教授コメント】
1990年代初頭、東京大学から北海道大学に異動した際、長期気候変動を制御する深層海洋循環の解明に不可欠でありながら、当時我が国ではほとんど未開拓であった「深海乱流」の理論的研究に思い切って着手しました。その後、東京大学に戻ってからは、観測も取り入れつつ、このテーマに長年にわたり取り組んできました。このたび、その研究成果をこのような形で評価していただけましたことを、心より嬉しく思っております。ここまで歩むことができたのは、決して私一人の力ではなく、研究室のメンバーや共同研究者の皆さまのご支援の賜物です。改めて深く感謝申し上げます。
<関連リンク>
内閣府 令和7年秋の褒章受章者名簿(東京都)
東京大学HP


